亜熱帯ジャンクカメラ・オートバイサーフィン

ネットオークションのカメラ・レンズの相場を知り安く買って時には売ってホットな写真ライフを楽しもう。気分はもう亜熱帯! 追記:オートバイ(バイク)・ツーリングの話もあり

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(メトロを乗り継いで美術館めぐり)

 過日になるがGW初頭に妻と愛知県美術館のシャガール展を観に行った。拙僧の師団は7月にイタリア上陸作戦を控えており、戦力の温存の為にも今年のGWには目立った機動の予定はなかったのだ。しかし、1日ぐらいはユーノスロードスターNA8による静岡寸又峡日帰り温泉を遊撃したいと思っていた。しかし、妻共々体調を崩してしまい、GW中で作戦実施が可能だったのは初頭の2日ほどだった。

 実は拙僧はシャガールさんの作品を好きではない。というのは、シャガールさんは基本的に宗教画の方なので、一神教系を好まない拙僧とは親和性が低いのだ。それに、絵画や習作を観てみると書き直したのかわざと残したのか、背景に多数の人間の顔や姿が薄らと確認できて心霊写真みたいで好きじゃないのよ。そういうのって、宗教的な意味があるのかもしれないけど。それでも、ローマ遠征では美術館の1つくらいは眺めるつもりだったし、妻が美術館慣れしたいというので行ったのよ。美術館ってのは観るのもノウハウが無いと疲れるだけだからな。

CIMG3292.jpg
(美術館はこの近くのオアシス21という施設のテナントなのだ)

 結果的に言うと、凄く面白かった。絵のモチーフや例の心霊写真的な描写は好ましく思わないままだった。しかし、展示のコンセプトがシャガールさんの創作的モチベーションの経緯なのである。大掛かりな大聖堂のモザイク画の為に普通の画用紙に描いた大量の下絵が展示してあるのだ。最初は簡単な色彩バランスだけだったのが、段々線が入ってモチーフの概観を描くようになり、アイデアが固まってくると大きな画用紙に納品ブツに近い全体像を描く。絵の中に含む個々のモチーフもラフから始めて、徐々に詳細な絵になっていく。そういった大量の下絵を時系列に並んで展示しているので、シャガールさんの創作的モチベーションの経緯をたどることができるのだ。そりゃ、シャガールさんだって地道に下絵を描くしかないわなあ。思いつきでひょいひょい描くものではない。そういう天才もいらっしゃるんだろうけど、教会の寄付金で発注する以上、クライアントだって行き当たりバッタリで何を書くかわからない天才は嫌だよなあ。下絵ってのは拙僧の場合だと要求定義書とか詳細設計書とか運用手順書になるんだろうけど、シャガールさんだって沢山の下絵を描くんだから、拙僧なんか無い知恵を絞ってコツコツ図面を書くしかないよな。中小企業や飲食・小売店の経営者さんがHPやブログを立ち上げるのだが、地道にポリシーやらマーケティングを設計もせずに思いつきでやるから、継続が出来ないのだ。2年も更新ないHPやブログがあるなら即効で消した方がイイ。潜在顧客がそういう放置したHPを見たら企業の信頼性を疑うから。

カラーバランス
(こんなかんじのでカラーバランスを試していた)

 興味深いのは殆どの絵画や造形物に魚か魚をモチーフにした図記号を書き込んでいるのだ。端っこの方に小さく書いてあったり、大きく大まかに書いてあるので離れてみないと気付かないときもある。多分なんだけど、これはシャガールさん本人を表したアイコンなんじゃないかな。よく、漫画家が自分の作品に自分を登場させするが、あんな感じなんじゃないだろうか。横たわったヌード女性を露骨に見つめる頭部が書いてある変な絵があるのだが、愛知美術館のレジュメによると、それは本当にシャガールさんの頭部を書き込んだそうだ。その絵には魚が無いのは、実際の自分の頭部を書き込んだから魚を書く必要がないのだろう。

魚
(こんな感じのお魚さんがどこかに隠れている)

 それと寝そべった男女も必ずと言っていいほど書き込んである。一神教系の絵画だからアダムさんとイブさんなのだろう。そこそこリアルな人間として書いてある場合が多いが、図式化して十字架に近い描き方をしている場合もある。大抵の場合はヌードなのだが、ちょいちょい服を着ているのだ。シャガールさんだってクライアントが有っての商売だからな。三一の広告代理店の若い奴が

「シャガール監督、今回のCMは20時の枠だから子供が見るし、CX(フジテレビ)がハダカはNGだって言っているんですよ。」

って言ってきたら、「しょがねーな。今回はパイオツ抜きやるからよ。んだけど、いつももの魚は抜かねえぞ。」などとお応えしただろう。或いは

「シャガール監督、次回のCMは深夜枠でアーこムとかプーろミスと並びなんでモロ出しOKっす。広告主も好きモノらしいんす。」

と言われると、シャガールさんも多目にモチベーションが上がったのかもしれないな。

アダム&イブ
(もっと詳細な絵の場合もあるし、簡略化した図式記号の場合もあり)

 下絵に話を戻すと、大まかなラフ画だとパステルをクレヨンみたいに走らせたり、鉛筆で大まかなラインを描いている。少し細かいラインを探るときは鉛筆の他にもペンのようだな。当時はロットリングとかはあったのかねえ。カラーは大抵の場合、ガッシュを使っている。下絵ということもあるのだろうが、描き直しの為に頻繁にパッチをあてている。それが紙(ケント紙?)だけじゃなくて布きれとか新聞の切れ端とか切手だったりするのだ。それが面白くて凝視したんだけど、拙僧は既に老眼が始まっているのでメガネを外して至近距離でマジマジ観たのよ。そしたら美術館のスタッフに

「近づき過ぎないでください。」

って注意されよ。確かに2cm位近づいたしね。本物のシャガールさんの実描きのブツだから美術館だって万が一でも汚されたら困るよな。ちなみに切手はベトナム製でベトナム政府がクライアントのようだった。シャガールさんってフランスで活躍した方だと思うんだけど、ディエン=ビエン=フーでフランス人が負ける前の絵なのかしら。

 とにかく、面白い展示なので名古屋近郊の方はご覧になることをお勧めしたい。大物画家がこうも地道に試行錯誤をなさっているのは痛快だが、シャガールさんとしては世に出す予定ではない下絵もあったはずだから、天国で

「おいおい、あれは机の引き出しの下の方に隠してあった奴だろう。それは出すなよ。」

っておっしゃっているだろうな。

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(下書きではないがジャンクデジカメの試し撮りってのはこんな感じだろう)

 この日は他に大一美術館という個人所有の美術館にも行った。時系列的にはこっちへ先に行ったのだ。故人であるオーナーは、名古屋や愛知県に深く浸透する遊技場であるパチパチジャラジャラ系の経営で成功なさったそうだ。なので「大一」は「でーいる」とお読みするのかもしれないな。

 展示物はガラス工芸品で1階が常設のコレクション館、2階がイベント館で構成してた。拙僧は絵画よりも工芸品の方が興味があるのよ。コレクション館はガレさん、デイル=チフーリさん、ドーム兄弟さんで構成していた。拙僧が知っていたのはガレさんくらい。美術館は妻と2名で貸切状態だった。なので、パーフェクトな光源下で様々な角度で表情を変える、ガラス工芸品の表情を思う存分眺める事が出来た。素晴らしかったですよ。美しいかったですねえ。ガラス工芸品も量産品とカスタム品があるようなのだが、どっちが偉いとかそういうことではないな。どうも、東洋の影響があるらしく、時折、日本の陶器や朝鮮の白磁・青磁を髣髴するのも興味深い。2時間くらい眺めたのだが飽きなかったなあ。体力的に限界だったから大休憩したけど。2階のイベント館は典型的な近代アメリカ人のブツで、臓物めいたモニュメントとか軟体動物に苛められる裸体の男子幼児とかがお好きなようで、作者はかなり込み入った変態だろう。美とは程遠いのでスグサマ1階に戻って良いモノで目を労わった。

 やはり、タマにはクオリティの高い物と接するべきだなあ。愛知県美術館の常設館にはクリムトさんのデカい絵が展示してあって、あれだけでも常設館を見る価値があるだろう。

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(自分を撮る試みはデジカメの勃興期から存在した)

 シャガールさんと違って、我々写真趣味者は写真に自分を写すことができない。アシスタントにカメラを渡して、モデルと一緒に写りこんだ自分を写真として露出するテクニカリストもいらっしゃるが、かなり高度な才能がないとできないな。拙僧のような素人が真似できるテクニックではない。ここでいう写真は会社関係の飲み会で派遣社員の女子と自分撮りするアレのことではない。モチベーションは似たような物なのだが、それが写真という趣味の難しいところだ。

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(拙僧の師団で転がっているキヤノンはこんなモノばかりだ)

 ところが、最近のキヤノンのパワーショットでは、家族写真に撮影者であるお父さんの顔がワイプで写りこむ機能があるらしい。デジカメらしい機能だが、結局、お父さんはお母さんやお子さんの隣で写ることはできないのだろうか。

 なんか、お父さんの悲しさを助長するなあ。
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