亜熱帯ジャンクカメラ・オートバイサーフィン

ネットオークションのカメラ・レンズの相場を知り安く買って時には売ってホットな写真ライフを楽しもう。気分はもう亜熱帯! 追記:オートバイ(バイク)・ツーリングの話もあり

DSCN8973.jpg
(コダック製の撮像素子に魅かれて買ったオリンパスE-500)

なんだか、「ニコンのレンズは硬い」というのは、イイ加減、どうかなあと思うのだ。
先日もmixiか何かで「やっぱり、ニコンのレンズは硬くて発色が寒色傾向で云々・・・」と書いてあったのよ。見たらGニッコール直前のAFニッコール80~200mmF2.8でD三桁のデジ一眼レフで撮っている。拙僧はテクニカルには知らないけど、90年代後半のAFニッコールが仮に何かしらの特性を持っていたとしても、デジ一眼レフの画像処理が入ったら、レンズの評価なんて何の意味にもならないと思うな。
実際に、投稿者の方に「フィルム時代の黄金期のAFニッコールをつけたとして、デジ一眼レフの強烈な画像補正をかけても、レンズ描写ってフィルムで撮ったような特性の変化ってあるんですか?」と質問したら、ちゃんと無視されました。

とにかく、フィルム時代のレンズをデジ一眼レフかミラーレス一眼につけて、細部を拡大して「解像度」という単語を使うコンテンツや人間の言うことは一切信用しない。

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(硬い描写のオートニッコール200mmF4だが、デジ一眼レフにつけると硬い感じはしないなあ)

拙僧の標準器となるレンズはAiSニッコールF50mmF1.8である。理由は簡単で高くてF1.4が買えなかったからだ。他はコシナ20mmF2.8。この組み合わせで日本の方々をキャンプツーリングしたが、結果的には良かった。軽いしコンパクトだし雨の強硬ツーリングでも惜しくない(勿論、惜しいです)。今はAi50mmF1.4も手に入れたが、非稼働ですなあ、お恥ずかしい。

なので、拙僧のレンズの評価はAi50mmF1.8よりも結像が細かいか、線が太いか、諧調が穏やかか、アウトフォーカスが柔らかいか、シャドウの許容幅が広いか、等々と評価軸となっている。

EM.jpg
(EMにAiSニッコール50mmF1.8とコシナ20mmF3.8は国内海外を問わず、常に携帯した。

多分、ニッコールが硬いというのはオートニッコール時代に過酷な環境で撮影した許容力の無いネガに、荒々しい紙に低精度の印刷機でプリントした新聞や雑誌に掲載した写真による先入観じゃないかなあ。あるいはニコン側でも、そういう劣悪な環境下でも何が写っているか判明できることを前提として設計したんじゃないかな。なので、オートニッコールでも近代のモダンなフィルムに程度の良い印画紙でプリントすれば、全てのレンズがそうだとは言わなけけど単純に硬いとは思わないな。ただ、ボケ味の形とかアウトフォーカスへの遷移が海外製レンズと比べると雑ではある。しかし、レンズは被写体のフォーカスの描写が最優先でアウトフォーカスなんていうのは「お遊び」という視点からすると、ニッコールのフォーカス(結像力)が硬調だとは思えない。むしろ中望遠よりも長いレンズは軟調気味の方が多いんじゃないかな。オートニッコール200mmF4とかは別だけど。

ニコンもアウトフォーカスの表現に決して無関心ではなく、AiAFDCニッコール135mmF2の事を忘れていはいけないですな。

_1016878.jpg
(これもオリンパスE-500で撮っている。不規則に動く子供を追跡してMFで撮影するのは難しい)

実際に撮影している我々からすると、結像した被写体と周辺のアウトフォーカスに注目するので一様に硬いと言われると不満である。特に、モノクロだとアウトフォーカスへの遷移と調子は密接だから注目だ。しかし、たしかに背景の処理は雑ではある。拙僧は「非点収差」とか「錯乱円」という単語を使うのが嫌いなのだが、確かにボケの形の崩れ方が滑らかではない。この辺がニッコールが硬いと言われるところだろうか。実際、こういう傾向はニッコールにはあるな。例えばAiニッコール85mF2も、その傾向が全くないわけではない。

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(エゲツナイ傷だが、それで写真がダメになるとは思わない。ハードオフで5800円くらいだった)

しかし、拙僧の場合はレンズを解放で使うことは殆ど無いので、問題にしていない。1段絞るだけで、ボケの形が引き締まって逆に被写体を浮き上がらせることができるのだ。拙僧のAi85mmF2は目立つ傷が2点ほどあって5800円くらいだったのだが、穏やかな結像と素晴らしい諧調を描く。カラーフィルムは使ったことが無いのが残念ではあるが。ただ、結像は正確で繊細なのだが、撮影環境下によって女性の肌を穏やかな諧調でプリントするのが、ちょっと難しいと思えるカットもあった。これは、Aiニッコール85mmF2がどうこうというよりも、撮影時の被写体の光の当たり方に無節操な撮影者の問題だ。ただ、もっと鷹揚なレンズが無いかといえばあるはある。

Image134.jpg
(この諧調はパーフェクト。安定的に、こんなネガが撮れれば最高だ。無論、レンズの問題ではなく、撮影者の腕の問題である)

もっとも、オートニッコール85mmF1.8の描く結像は柔らかで、かつ女性の髪や肌を優しく表現する。オートニッコールも105mmF2.5もそうだが、決して硬いレンズではない。オートニッコール105mmF2.5は「ニッコール一千一夜」でも「柔らかいポートレイトに適する」というような発言があったと記憶しているし、オートニッコール85mmF1.8も同じ傾向だと思うな。キヤノン信者からニッコールにネガティブを指摘されるとしたら、確かに少なくてもオートニッコール時代はレンズによって描写特性がかなり異なる。しかし、キヤノンの一眼レフ用のレンズが安心して使えるようになったのはFLマウント以降だし、キヤノン信者の方々が仰る「キヤノンのレンズはカラーフィルムを使う時にフィルターワークが要らない」というのはニューFDマウントになってからだな。

確かに、フィルム時代のレンズをアダプターでデジ一眼レフやミラーレス一眼で使うのが楽しいのは拙僧もわかる。
しかし、カメラ内の画像処理で強烈ん医補正した画像を、PCで画像を拡大してフィルム時代と一様の評価をするのはフェアじゃ無い気がするのだが。



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コメント

フィルムで素晴らしいレンズでもデジではダメダメなんてこともあるので気を付けないといけませんね。
私はフィルム時代のレンズはフィルムでと思っています。フィルムの平面性の問題があるため解像度をストイックにできなかった部分があり全然次元が違うように思います。銀塩写真はガラス乾板時代で終わり、新しい電子式で繰り返し使用可能な乾板ができて逆にうれしく思っています。

  • 2017/03/13(月) 02:46:17 |
  • URL |
  • 横須賀与太郎 #JvyNIO/Q
  • [編集]

どもども、横須賀与太郎殿。

今のデジの交換レンズはボディ側の画像処理補正を前提として設計しているくらいですよね。なのでフィルム時代のレンズをつけて遊ぶのは好きにやって頂いて結構なんですが、それで「やっぱり(ヤシコン時代の)ディスタゴンの解像度と切れ味は素晴らしい」とか描いたコンテンツを見ると、解像度ってなんだよ、と思ってしまいます。

若い連中に限らず、中判カメラのレンズはライカ判に比べて解像度(って言葉は好きじゃないんですが)緩く作ってある、なんて話をすると「キョトン」とするか反発するんですよね。つまり、フィルムの平面性の脆弱性と引き延ばし時の拡大率の小ささでプリント時に中判カメラだと調子が豊かになる。なんて話をしても無意味だと気づいて、最近は話をしません。

前に「僕の写真は戦前のハッセルのコーティングじゃないと表現できないんです」という若者のボディが500C系だったので、東ドイツとショットガラスって知っている?なんて丁寧に説明したら、本気で泣かせてしまったで自重しているんですよ。

はじめまして。いつも楽しく読ませていただいています。
ニッコールが硬くないというのは全く同感です。ここまで深く考察はできなかったので、とても勉強になりました。

どもども、とりおた殿。

前々から一様にニッコールが硬いと表されるのは違和感があったんですよね。それが、アダプター経由でデジカメだったりすると、ちょっと不愉快です。

せめてフィルムを通して評価してほしいですね。

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